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今春の大学入試は3C入試だった!?

Jun. 23, 2021 その他

コロナ禍による教育界の混乱は2年目を迎え、9月から2022年度入学のための総合型(旧AO)入試が始まる。今春の大学入試結果について、駿台教育研究所は3C入試(Compact, Conservative, Cheap)だったと総括する。

1番目のCompactは自分の居住地に近い、学力に合った大学を受験し無理をしなかった。昨年はコロナ禍による春先の休校もあり、思うように模試も受けられなかった。そのため受験生は自分の実力を掴み切れない不安から安全志向に走った。難関大を一般受験しても合格できる実力がありながら、早々に学校推薦型などの年内入試で進学先を決めた受験生が多かったのだ。都市部の大学ではオンライン講義が中心になり、地方の受験生には都会の有名大学に進学するメリットも感じられなかったようだ。

2番目のConservativeは、青山学院大や早稲田大のように入試改革を行った大学が軒並み志願者を減らしたことが象徴している。新しい制度に対して受験生が保守的になったようだ。一般選抜入試の志願者数上位30校の私立大のうち、前年より志願者を集めたのは上智大、立教大、龍谷大、関西学院大など7校しかない。一方で有名総合大の多くが1万人以上減らし、早稲田大の志願者が10万人を割り込んだのは1972年以来のことだった。

立教大は3年ぶりに志願者が増えた。学内併願がし易い全学部日程入試を増やしたほか、文学部を除き英語は民間の検定試験や共通テストの成績を利用できるようにして受験生の負担を軽減した結果だ。龍谷大も共通テスト利用入試を導入したり、対面授業を実施することを入試前からアピールした。両校とも受験生の利便性を考えた入試を実施し、入学後の授業について早くからアナウンスしたことが志願者増につながった。

3番目のCheapはコロナ禍の経済動向への不安に配慮した受験料の節約プログラムだ。千葉工業大は進学支援策として大学入学共通テスト利用入試の検定料1万5000円を免除し志願者増を勝ち取った「数億円の減収だったが、コロナ禍で家計が苦しくなり、進学費用の捻出が厳しいという受験生の声に応えた」と同大学。

国公立大では、全国から受験生を集める東京大や京都大が志願者を減らす一方、地方の受験生が多い東北大や名古屋大、九州大では志願者が増えた。さらにコロナ禍への危機感から共通テストの成績のみで合否を決めた横浜国大や宇都宮大、山陽小野田市立山口東京理科大、2次の試験時間を短縮した東京外国語大などでは志願者が減った。受験生は入試の大きな変更を嫌ったということが如実に表れている。