岡山大学はIB(国際バカロレア)選抜が大好き!?
岡山大医学科が23年度入試から一般枠の定員を98名から95名へ減員すると発表した。わずか3名と言えども一般枠の減少割合は3%となる。旧帝医学科などから志望を落としてくる全国の強豪と紙一重の戦いで合格を目指す受験生にとっては少なからずプレッシャーとなるかもしれない。
一般枠の競争が一段と激化する中、発表された2022年度の岡山大医学部医学科IB(国際バカロレア)選抜の入試結果をみると、
★IB選抜8月募集:受験者3名→合格者3名(受験倍率1倍)
★IB選抜10月募集:受験者6名→合格者3名(同2倍)
前期一般枠で7年ぶりに足切り(4倍)が発動され150名以上の受験生が門前払いとなる中、 昨年度も2回の岡山大医学科のIB選抜は9名受験で6名合格と1.5倍の優しい入試だった。岡山大で医学科に次ぐ難関の薬学部薬学科でも2名受験で2名合格(受験倍率1倍)と「岡大にIB出願すればほぼ合格できる」入試結果となっている。一方、中四国のライバル広島大医学科はIB選抜開始以来、通算で1名しか入学させず厳しい対応だ。岡大医学科には国内のIB認定校からのみならず、フィリピン・香港などのインターナショナルスクールからの帰国生も積極的に受け入れているようだ。
地味な香川大も来年度から最難関の医学科を含む全学科で四国の国立大初のIB選抜(若干名)を新規導入するらしい。瀬戸大橋をはさんでお向かい同士の岡山大とは2次英語の出題傾向も似ているが、仲良しの岡大に誘われたのだろうか?新設されるIB枠の分、今春足切り発動されるなど高倍率だった香川大医学科の一般枠定員が減らされないことを祈りたい。
国公立医学科で現在、IB選抜を行うのは筑波大、東京医科歯科大、横浜市大、岡山大、広島大、鹿児島大しかない。広島大・鹿児島大は英語4技能試験の英検準1級合格などで共通テスト英語みなし満点制度を設けるなど革新的な入試を行うが、共テ英語リーディング:リスニング比率も4:1と保守的な岡山大がどうしてこんなにIB選抜に力を入れているのか?一般選抜が保守的なので多様性をIB枠入学者に期待しているのかもしれないが不思議でならない。