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上位にいくほど偏差値の差は大きくなる

Aug. 16, 2023 その他

受験業界では当たり前の話かもしれないが、上位にいけばいくほど偏差値1ランクの差の重みは大きくなる。偏差値とはテストの難易度、受験生の学力や点数分布などの条件を均一化させ「その母集団の中でどの立ち位置にいるか」を知ることができる指標だ。

偏差値は順位でとらえることで活用方法が見えてくる「偏差値を上げる」という状況を考えると、偏差値を60から65に上げるのと偏差値65から70に上げるのでは同じ5の差でも上げる難しさは異なる。例えば、母集団を10万人とする受験生の点数が正規分布している場合、偏差値と人数の対応は次の通り、
偏差値50→上位50%(50000人)
偏差値60→上位16%(16000人)
偏差値65→上位6.7%(6700人)
偏差値70→上位2.3%(2300人)

偏差値を60(上位16%)から65(上位6.7%)に上げるには、上位の人1/2以上を追い抜かないとならないが、偏差値65から70(上位2.3%)に上げるには、さらに上位の人2/3近くを抜かなければならない。上位を目指すほどハードルが高くなるのだ。現象的にはミクロ経済学におけるリカードの限界生産力逓減の法則と似ている。

阪大医学科と京大医学科の偏差値2の差は京大医学科と東大理3の偏差値1の差と全く違うと京大医学科に合格した人が言っていた。京大医学科は灘高校でも上位40番位しか現役合格できない西日本最難関学科だが、それでも東大理3とは隔たりがあるという。

まず、問題の傾向が異なる。英語だけでも東大英語は個々の問題はそんなに難問ではないが、配点の1/4もリスニングも課し、要約、読解、英作文など幅広い分野で膨大な量のセットを解き切らなければならない。一方、京大英語は地方の国立大学でも姿を消しつつある和訳・英訳中心で未知なる難解な概念を問う。東大英語がスピード型なのに対し、京大英語はじっくり型なので相性の違いが出る。

近年東大理系数学・物理の難化が続く中、京大は数学が易化したり、九大や北大の数学が突如難化したり2次試験の難易度が安定しない。全科目バランスよく得点できる人の方が合格ラインに密集する国立医学科などには受かり易いと言われるが、旧帝大レベルでは特定科目が突出している人にA判定が出やすい。数学に絶対的自信を持つ人は他の人が無理な難問でも解けるので差をつけられる。

また、共通テストに変わって顕著なのは、努力がある程度報われたセンター試験と比べ、時間をかけた分の点数が返ってこなくなったことだ。センターで90%越えていた人は共通テストでも90%取れることが多いが、センターで85%だった人は共テでは80%から75%位まで下がってしまう。凄くできる人と普通にできる人の格差を拡げる試験に変わり、抜群に地頭のよい最上位層が青天井で評価されるようになったと言えよう。

当塾は偏差値65辺りから公立伝統校で英語トップなど高みを目指す生徒さんを伸ばすのを得意とする。中々伸びないゾーンで苦しむことになるが、生徒がブレークできるまで我慢する忍耐力がある。英語が苦手で終ってしまう人は辛抱できずに諦めてしまう人が多い。ニーズが限られ塾の規模を拡大するのは困難だが、得意な分野で戦っているので苦にならない。志の高い生徒が集まり皆さん現役合格に向けて真剣に努力をしてくれる。ネットで探して来てくれるご父兄も皆さんご熱心なのでクオリティー重視のスモールスクールのままでもいいのかなと思っている。