英語教育をどうすればよいのか?
日本の英語教育が揺らいでいます。文部科学省は来年スタートする大学入学共通テストで予定していた英語民間試験の活用を見送りました。しかし、グローバル時代の人材育成に向け、今春からは小学3年から英語教育が始まるなど、英語教育改革は大きく前進します。
基本的に「読む・書く・聞く・話す」の4技能をバラバラに測定してどんな意味があるのでしょうか?英語に限らず言語には4つの能力が密接に関わり、どれか一つだけではなく、それぞれの技能を磨くことによって全体の言語能力が高まっていきます。例えば「書く力」、帰国子女などの中には話すのは流暢だが、文章を書かせると「この程度?」と思ってしまう場合があります。自分の考えがしっかりまとまっていない証拠ですね。
日本には「英語は幼い時から始めた方が上達する」という神話がありますが、まず身につけるべきは思考力の原点となる母語である国語でしょう。これがしっかりしていないと外国語は理解できません。なのに無理して英会話に時間を割くと、本来ならその年齢の間に習得すべき重要なことの一部を捨てざるを得なくなります。英語は中学に入ってからの勉強でも遅くないのではないでしょうか。小学生の間に無理して英語を押しつけると、かえって英語嫌いを生むことにつながりかねません。しかも、学校現場の状況を聞く限り、小学校の教師がきちんとした初期英語を教える体制がどこまでできているのか?下手な発音を覚えてしまうことの方が逆に問題です。
基本は好きなことを英語で学べばいいんです。音楽でもアートでもスポーツでもいい。まず自分が好きな、興味があることから英語に触れてみる。英語ができれば世界が拡がるのは確かです。自らの英語を学ぶモチベーションを高める方法を見つけることが大切です。
スーパーイングリッシュでは、学校に、部活に、習い事にと、とにかく忙しい生徒さんに勉強の合間やスキマ時間を利用して、自分の好きな分野の英語を多読・多聴することを奨励しています。語学習得の秘訣は、まず生徒さんの興味を引き出すこと。国際社会で通用しない受験英語第一主義の英語教育に欠けているのはこの原点ではないでしょうか。