不安の中2021年総合型選抜がスタート
センター試験の後継として、初めて実施される大学入学共通テストの出願受付が始まった。大学入試の先陣を切って9月15日から始まったのは、AO入試から衣替えした「総合型選抜」二転三転した入試改革に振り回されてきた受験生は、コロナ禍という不安も抱えながら受験シーズンに突入した。
「国立大を一般選抜で受けるのはあきらめた」関東地方の公立高校3年の女子生徒は、狙いを私大の総合型選抜に切り替えた。昨秋以降、英語民間試験の活用見送りなど大学入学共通テストの制度が次々と変わり、今年は新型コロナの影響による長期休校で高校の受験対策が夏休み前までほぼ進まなかった「共通テストは思考力の高い上位層がセンター試験以上に有利になる試験だ」と有名予備校講師は指摘する。
総合型選抜は、部活動の成績や課外活動などをアピールする書類などを用意して出願する。女子生徒はこの数週間で志望理由書や小論文などを仕上げたが、不安はある。コロナ禍で先が見えず、いち早く合格を得ようと総合型に切り替える生徒も多いと聞いた。高校の先生には「不合格でも一般入試に切り替えられるか?」と問われ、共通テストの出願書類も高校に提出している。
大阪府立高校に通う3年の女子生徒が志望する奈良県の国立大は、総合型の試験日が9月中旬、合格発表は11月末。約2か月間、小論文を書いたりして総合型選抜に備えながら一般入試の勉強も続ける「受かっているかわからないまま勉強する期間が長いのはつらい」と本音を打ち明ける。福岡県の私立高校で進路指導を担当する男性教諭は「準備する時間が足りない」「志望校のレベルを下げても早く進路を確定させて、生徒も保護者も安心したいのでは」と話す。
大学側も手探りだ。青山学院大はコロナ禍を受け、出願時に出す英検など英語民間試験の成績の有効期限を外した。調査書も高校で記載できる範囲での提出を認める。同大入試課は「昨年より出願者は多い。入試改革やコロナの影響もあるかもしれない」とみる。感染防止策として、オンラインでの選考に切り替える大学も目立つ。学習院大は総合型選抜で、大学での筆記試験と対面での口頭試問をやめ、ウェブでの論述試験に変えた。担当者は「受験生の受験機会を確保することを最優先に考えた」と説明する。
今年はコロナ禍の影響もあり、昨年以上に超安定志向になりそうです。当塾の高3生の皆さんは、総合型選抜は受けず、全員国公立、私立大の一般入試に挑むようです。生徒さんの受験校は難関私立も共通テスト英語を利用する大学が多いので「共通テストいのち!」でチャレンジしたいと思います!