コロナ感染拡大なら入試変更も!?
新型コロナウイルス感染拡大を受け、全国の有力大学が来年入試で選抜方式や日程を変更する検討を始めている。日経新聞が先月実施した学長アンケートでは、有力大153校の3割弱が感染拡大時に入試の日程変更などを検討している。感染拡大の「第3波」が年明けも収束しなければ、さらに多くの大学が対応を迫られそうだ。
その中で、感染拡大が一般入試の時期に起きた場合の対応で、試験が受けられない受験生が出た場合などに「共通テストの成績で学力試験の合否判定をする」と回答したのは25校(16%)だった。早稲田大は感染者と濃厚接触するなどし、入試を受けられない時に共通テストの成績で代替する特別措置を設けた。同措置を受けるには共通テストの受験が必要と高校生らに注意を呼び掛けている。青山学院大は試験が取りやめになったり、受験生が感染して入試を欠席せざるを得ない場合、共通テストの成績で代替するとした。
「試験日を延期する」との回答は13校(8%)だった。明治大は「予定通りできなくなった場合の対応として考えている」と説明。関西大は「最終手段として延期の選択肢もある」とし、地域ごとの感染状況によっては全国28か所の試験会場を主要都市のみに絞ることを検討している。
なお慶応大など100校(65%)は「未定」とし、東京大など26校(17%)は「その他」を選んだ。慶大や東大を含めて多くの大学が現時点では予定通りに個別試験を実施するとしつつ「状況に応じた対応を検討中」と特例措置を実施する余地を残した。
米国でも大学進学適性試験であるSATやACTが中止・延期され、ハーバード大などトップ校をはじめとする全米の四年制大学の3分の2は来年秋の入学者選抜で試験スコアを選考条件から外すことを決めた。フランスは大学入学資格試験「バカロレア」を中止し、志願者の高校時代の内申点で合否が判定された。英国も同様に統一試験を取りやめ、高校での成績などが選抜に使われた。
日本は、現時点で学力試験を取りやめる動きはない。共通テストも実施できないと大学は高校時代の内申点などで合否を決めるとみられるが、萩生田文部科学大臣は「緊急事態宣言が再び出された場合でも、共通テストについては、厳格な感染予防を講じた上で予定通り実施したい」と改めて実施への決意を示した。
県境をまたいで全国を学生が移動する各大学での個別試験がどうなるかわからない状況の中、各都道府県内で実施される共通テストが頼みの綱となっています。スーパーイングリッシュは創立以来、センター試験に代わる共通テストを重視し、塾生には英語にとどまらず理系・文系各受験教科への準備を早い時期から促してきました。新型コロナ感染拡大は全く予期できませんでしたが、今となっては「共通テストいのち!」の戦略が功を奏しつつあります。