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国公立医学科の定員が減っていく!?

May. 01, 2021 大学合格戦略

今春岡山県の高校からの国公立医学科現役合格者は30名半ばと低迷し、朝日高の現役合格者9名が最多でした。第1号の生徒さんが合格した香川大医学科は直前の10月に共通テスト配点を従来の900点素点から700点に変更して驚きましたが、愛媛医も医学科では高かった国語の配点を落としてきました。

今年も入試の変更には注意しておかなければなりません。2022年度入試からの国公立医学科の入試変更点(4月末現在)をまとめてみます。
1.定員削減となる医学科
北海道大:107名→100名
弘前大:112名→85名
千葉大:117名→100名
富山大:105名→95名
大阪公立大:95名→90名(大阪市大と府立大が統合)
宮崎大:110名→100名
琉球大:学校推薦型17名→5名
国公立医学科は2009年頃から緊急医師確保対策で地域推薦枠を中心に定員を800名以上増やしてましたが、20年度は東北・山形・旭川医、滋賀医、熊本大などで定員減、上記の医学科の22年度分と合わせて100名以上の減員となり「医学部が1校消えた」勘定で競争が更に激化しそうです。琉球医の地域枠減員は今年も28名と最多合格させた地元の昭和薬大附属高校にとっては打撃でしょう。

2.後期日程が廃止される医学科
富山大(20名)
後期入試は中四国でも2019年度から広島・鳥取大、今春から香川・愛媛大で廃止され、唯一残る後期入試は山口大の10名(内3名は山口県地域枠)のみとなってしまいました。医学科の後期入試廃止は全国的な傾向であり、後期のみの山梨大、後期の定員が多い奈良県立大は千葉、東京医科歯科、京医、阪医など超難関大の不合格組が復活を目指し、ハイレベルの激戦となります。

3.入試科目の変更
宮崎大
前期:理科2科目を加える
後期:理科を減らし「英語・面接のみ」に変更
これで理科無し英・数2科目入試の医学科は旭川医科、弘前、秋田、徳島、島根大の5大学のみとなりました。後期の2次試験が旭川医科と同じ英語と面接だけになったので女子に人気が出そうです。医学科最北の旭川医科と本土最南端の宮崎大、気温差の大きい選択となりそうですね。

4.学校推薦型入試に共通テストが課される医学科
東京医科歯科大
群馬大
共通テストを課さない国立医学科入試は高知医のAO入試、筑波大医学群の地域枠推薦入試のみとなりました。学科試験無しといっても高知、筑波大の小論文の実態は英語・数学・理科の記述試験で、理系3科目の2次力がないと受かりません。

各国公立大学、学科で自由に決められる英語リスニング・リーデイング比率など、今年もギリギリまで入試の変更に目が離せません。今春も札幌南から琉球大、昭和薬大附属から北海道大へ進学など国公立医学科は全国区の戦いで、減員になった東日本の医学科志望者が流入して西日本の医学科の競争率が上がることが予想されます。塾生には定員削減が更に進む前に現役合格で逃げ切ってもらうため、情報網をフルに張り巡らせ戦略的に挑みたいと思います!