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国公立医学科受験でも推薦入試を検討すべきかも

Dec. 21, 2022 大学合格戦略

国公立医学科が難関なのは共通テスト+2次試験で課される科目が多い上、理系上位同士の相対評価での競り合いとなりミスが許されないからだ。複数校併願できて合格確率を上げられる私立医大と違い、年に一度の本番で実力通り点を取り切る必要がある。後期募集の廃止が相次ぎ前期一発勝負となった国医の受験生にとっては心理的負担が増し、共通テストで取れないと医学科挑戦は失敗となってしまう人が多い。或る医専予備校の代表が「地方の国立医学科は共通テストで8割方が決まる」と言うぐらいで、共テの失点を挽回しようとしてメンタルが詰んでしまい、2次も上手くいかない人が毎年多数出る。当塾も東大・京大など2次試験重視の大学志望者にも共テで高得点を取って心理的に優位な戦いをしてもらうべく最後仕上げの真っ只中だ。

全国50校の国公立医学科で後期募集を行うのは16校だけで、後期全体の定員も前期の1割程度だ。2022年度は富山医が後期募集を廃止し、23年度は2次試験で逆転の可能性があった岐阜医が後期募集を廃止する(後期入試は「共テは取れたが2次で失敗した人の救済策?」というぐらい共テ配点が高い)。ますます国公立医学科は一発勝負の様相が強まり、合格には幼少期から積み上げてきた学力はもとより、プレッシャーに負けない本番力も必要となってくる。そんな状況だからこそ、生徒の合格確率を上げるためには何とか受験チャンスを増やしたいところである。

国公立医学科で学校推薦型も総合型(旧AO)選抜も実施していないのは千葉大と九州大のみだ。学校推薦型では大学の在る都道府県の高校卒の受験生が対象となる地域枠が大半だが、一部には全国を対象とする一般枠もある。今や国公立医学科の定員の約26%が総合型を含む推薦枠なので、推薦を利用しない場合は全体の約3/4の定員を争うことになり、最上位層の間での壮絶な戦いとなる。

地域枠推薦合格者には各自治体から奨学金の貸与期間(6年)の1.5倍の9年間の地域医療従事義務が課されるが、一般枠推薦には9年縛りがない。加えて秋田大、山形大・新潟大、群馬大・鳥取大・愛媛大・佐賀大などには現役生のみ対象の一般枠推薦もあり、浪人生や再受験生と戦わなければならない前期一般枠と比べて合格可能性が高くなる場合が多い。高3の現役時しか得られない1度切りの受験チャンスなので検討されてもよいのではないかと考える。但し、共通テストで決まるのと、高1からA評定4.3を目指して定期考査も積み上げる必要があるので長期戦となる。