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英語が得意な人は医学科入試でも有利に!?

Feb. 15, 2023 大学合格戦略

数学は少し苦手だが英語には絶対の自信があるという女子さんなどにはもってこいの話だが、意外にも最難関学部である医学部医学科は理系の中でも文系脳に優しく英語の出来が入試の合否に大きく影響している。

河合塾のベテラン英語講師は「理系科目にアレルギーがある生徒が無理をしてまで目指す学部ではないと思う」と前置きしておいた上で、それでも医師を目指したいという強い意志があるなら、数学が苦手でも英語を武器にすることで活路が開けるとアドバイスする。

医学科は工学部や他の理系学部と異なり英語と数学の配点割合が1:1の場合が多く「英数理のバランスが重要。数学が多少苦手でも英語と理科を鍛えれば受かる可能性が拡がる」と言う。医学科の2次数学は難易度が高いが、多くの受験生にとっても難しいので差がつきにくく、英語で合格ラインに滑り込むチャンスが生まれる。英語が得意な人におススメの医学科は意外にも富山医と岐阜医。前者は本格的な医学論文を読ませ、自由英作文は全国最長レベルの250語も書かせる。後者は20ページ以上の選択式ボリューム試験で共通テスト英語が取れる人は親和性が高いだろう。岐阜医に今年は岡山白陵、昨年は広大福山から現役合格者が出ていたが英語を武器にした人たちに違いない。

河合塾にベテラン英語講師によると地方国立大の医学科では合格者の下位3分の1の数学の点数は団子状態で、得点率もそれほど高くないとのこと。つまり、上位の抜群にできる層を除き、合否を分けるボーダー周辺にいる受験生の間では数学で差がつくことはあまりないというわけだ「2次英語で8割以上得点できれば数学のビハインドを埋めることができる」と指摘する。医学科で英語(国立大学は2次試験)の配点が1/3以上ある大学は次の通り、
★国立大学医学科
徳島大学:50.0%(200/400点)
広島大学:44.4%(800/1800点:英数重視A配点)
島根大学:43.5%(200/460点)
旭川医科大学:42.9%(150/350点)
岡山大学:36.4%(400/1100点)
★私立大学医学科(上位10校で)
順天堂大学:40%(200/500点)
国際医療福祉大学:40%(200/500点)

医学部医学科入試は2016年頃をピークに一時期の過熱ぶりは落ち着きを見せていたが、新型コロナウイルス感染拡大によるグローバルな経済の低迷、先行き不安で、特に女子の理系上位層を中心に人気が再燃している。今後数年は熾烈な戦いが続くだろうが数学が苦手だからといって諦めるのはもったいない。

英語はセンスも要される数学よりも地道な努力が実を結びやすい。例えば、本番まで1年の高2生で数学が著しく苦手な生徒なら、入試を突破するという点では数学を克服することに時間をかけるよりも、英語・理科に注力していく方が合格のチャンスは広がるだろう。当塾は国立大合格への必要条件となる共通テストを重視する。東大・京大に挑む高3生は昨年の高2共テ模試デビュー戦で800点近く取ったが、今年も高2生が志望大学の傾斜配点で英語97%、総合点でも1ケタ上位入りしてくれた。塾生は皆さんRは8割超えしており初戦は順調な進捗だった。これから浪人生が参戦してくる真剣勝負の高3模試に向けてギアを上げていきたい。