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2023国公立医学科現役合格率ランキング

May. 03, 2023 大学合格戦略

前回の現浪含めた合格者数に続いて国公立医学科の現役合格率のランキング(防衛医を除く)は次の通り、トップ10は昨年と同様に全て私立中高一貫校が占めた(◎は私立)

1.◎久留米大附設:22.6%(現役合格43名)
2.◎ラ・サール:19.5%(39名)
3.◎灘:19.1%(42名)
4.◎東大寺学園:18.4%(39名)
5.◎北嶺:18.1%(23名)
6.◎東海:18.1%(69名)
7.◎桜陰:16.5%(38名)
8.◎青雲:16.2%(30名)
9.◎大阪星光学院:15.7%(31名)
10.◎愛光:15.4%(38名)

1位の久留米大附設は、卒業生の5人に1人以上を国公立大学医学科に現役合格させた。2位のラ・サールから6位の東海まで18%以上の高い現役合格率で、16位の洛南まで中高一貫校が占めた。駿台は「医学科入試では共通テストも2次試験もいかに失点しないかが求められ逆転が難しい。地方国立大学の医学科は他の理系学部と共通問題なので医学科志望者にとっては易しく、わずかの差で合否が分かれることから、先取りで学習進度に余裕のある中高一貫の私立校がやはり有利になる」と分析する。

大学通信は「久留米大附設、青雲、愛光などは共学化してから医学科志向が高まった。女子の場合、東大に進学するより、地元の国立医学科に残るケースが多い」と言う。確かに東大合格者の上位校と比べると、私立中高一貫校でも共学校の現役合格率の高さが目出つ。今年の東大合格者の場合、私立の上位15校で共学は4校しかないが、医学科現役合格者数ランキングでは8校が共学の高校だ。

日本の受験界最高峰の東大理3でも、合格者に対する女子の占有率が上がっており、21年度の15.3%から23年度は24.7%と4分の1が女子になった。22年度の大学別の医学科女子占有率を見ても佐賀医が50%、宮崎医48%、弘前医47%など高い大学が数多く出て、男女別で公表している46大学全体では37%。12年度は34大学の集計で29%だったので女子の医学科志向の高まりは明らかだ。女子の現役志向は医学科でも見られ、女子校トップ桜陰の現役合格率は東大理III(11/12名)、東京医科歯科(11/12名)、横市医(4/4名)と最難関医学科でも高く、現役合格への女子さん達の強い意志がうかがえる。

コロナ禍もあり先行きが不安な経済情勢が続く中、女子だけでなく理系トップ層全般の医学科人気が上がっている。国公立医学科の前期一般選抜の志願者はAI分野など情報系の理工学部人気もあり2010年代半ばから減少傾向にあったが、共通テストが導入された2021年度入試で増加に転じ、23年度も約1200人増えて、コロナ禍の中で3年連続の志願者数、及び志願倍率の増加が続いている。