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国公立医学科でも学校推薦・総合型入試を視野に入れて

Nov. 04, 2023 大学合格戦略

国公立大学全体で全募集定員に占める学校推薦・総合型の割合は、2015年以来9年連続上昇しているが、医学部医学科でもその流れは同じで、募集が多い前期定員の割合は約2/3まで下がっている。もちろん主たる目標は一般入試に置くべきだが、受験機会を増やす意味でも1点を争う医学科受験での推薦利用は有効だと考える。一般選抜より合格点のレンジ幅が広い場合が多く、緊張感が半端ない一発勝負での不慮の事故をリスクヘッジできることも利点だ。例えば、数学は他教科と比べて運の要素が強く得意な人でも大問を丸ごと落とすと大量失点につながる。数学頼みの得点戦略よりもブレが少ない英語を安定させる方が合格確率を高めやすいだろう。

一般入試の前期が残念だったら後期があると考えるかもしれないが、後期募集の廃止が相次ぎ、中四国では山口医の全国枠7名しか残っていない。東北や九州で残った後期募集がある大学の配点は殆ど共通テスト重視で「共テは取れたが2次で失敗した人」の救済策でしかない。医学科志望者が数百名いる高よびさんでも今年の後期復活はわずか2名(宮崎医・琉球医)だった。何校でも併願可能な私立医大とは違い実質的に前期一本勝負であることも国公立医学科を難関にしている。

医学科は薬学科・歯学科と共に国家資格を取るための職業訓練校であり、大学名にこだわるよりも受かることの方が重要だ。誰にとっても浪人生活はメンタルがきつく、予備校の合格率を見てもそんなに簡単だとは思えないからだ。特に新課程に変わる前年の入試を受験する現3年生は旧課程最後の共通テストでの所謂「橋渡し傾向」に苦戦するかもしれない。最後のセンター試験となった2020年も数学や国語で共通テストへの切り替えを意識した出題がされ平均点が下がっていた。

来年度の国公立医学科入試について「これまで実施された全統共通テスト模試でも医学科への志願熱は高かった。これから数年間は医学科人気は継続するだろう。ただし長いスパンで見ると、国は医学科の定員を減らす可能性が高い。2008年から地域枠で始まった暫定定員増も需要が満たされてきつつあり、そろそろ廃止に動き始めるのではないか。医学科の定員が減り始めると当然難化し合格率が下がるので受験生に敬遠されるようになるのではないか」と河合塾は分析している。

今春の卒業生は「全てやり切りましたが勝負は五分五分です」と2次試験後の感想を残して東大・京大に現役合格していった。難関大に挑む人ほど勝負の厳しさを理解している。長かった受験人生の全てを賭けて本番に挑む生徒さんの現役合格の可能性を1%でも高めるために情報戦を制し、あらゆる戦略を駆使して一発で仕留めてもらいたいと願っている。現役で受かる!と覚悟を決めて休日の早朝、夜遅くまで通ってくれる生徒さん達の合格のために今年も全力を尽くす決意だ。