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大学入学共通テスト対策塾

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河合塾2024年最新難易予想ランキング

Jun. 22, 2024 大学合格戦略

23年1月の共通テスト本番結果と5月に実施された全統第1回共通テスト模試&記述模試の結果を基に、河合塾が新学年度最初の各大学の50%合格可能性共テ得点率(2次偏差値)を発表した。当塾で志望する人が多い中四国の9つの国立医学科で、新高3生が受験した模試の最新予想ボーダ偏差値と1月の共通テスト本番の偏差値を比較してみると(河合塾の2次偏差値は1刻みで表すほど精密に測れないとして2.5刻みにしている)

岡山医:85%↑(2次偏差値67.5)>84%(同67.5)
広島医:84%(65)=84%(65)
山口医:82%↑(62.5)=80%(62.5)
徳島医:81%(62.5)=81%(62.5)
香川医:81%(62.5)=81%(62.5)
鳥取医:81%(62.5)=81%(62.5)
愛媛医:81%↑(65)>80%(65)
高知医:81%↑(62.5)>80%(62.5)
島根医:80%↑(65)>78%(65)

高得点勝負だったセンター試験から変わった大学入学共通テストも5年目に入ったが、理系最難関の国公立医学科ボーダーでもさほど得点力は上がっていない「パターン対策が効かない、努力が点数で返ってきにくい」思考力重視の共通テストの特性が表れている。当塾では過去問がない未知の入試に挑んだ21年度の第1期生から速読力・リスニング力が勝負の共通テスト英語に挑戦し続けている。

中四国9つの国立医学科ではトップを争う岡山医が85%とライバル広島医を1%引き離していた。続いて山口医が2%上げて82%と頭一つ抜け出し、愛媛医・高知医も1%上げて徳島医・香川医・鳥取医と81%で並んでいた。島根医が1%上げたもの昨年と同様、中四国の国立医学科最低の80%だった。今年は山口、徳山、宇部高など山口県立トップ校の上位層の出来がいいのかもしれない。

前期で国公立医学科最高の共テ得点率は東大理3の91%、京都医と2校のみ9割を超えた。センター時代ボーダートップだった東京科学大後期(東工大との合併で医科歯科大が改名)は96%要されたが、難化した共通テストでも93%でトップは堅持。西日本では京都医90%、大阪医89%の旧帝2トップに神戸医が87%で迫る。偏差値と授業料が反比例する私立医大では西日本トップの座を今年大幅値下げした関西医大が大阪医科薬科から奪っていた。900点満点の共通テストでも9割取るのは困難だったが情報Iの追加で1000点満点となり、10分延長され問題数が増える国語・数学IIBCなど負担が重くなる分受験生は総合点を揃えるのに苦戦するだろう(国語配点は論理45点、文学45点、図表20点、古文45点、漢文45点で読解力重視に変わる)。

東日本の最低ラインは旭川医・弘前医・秋田医・福島県医で79%だった。西日本では共テ本番ボーダー81%だった宮崎医が79%まで2ポイント落として単独最下位となった。不思議に思ったのは関東の難関医学科である横市医の地域医療枠が前期(86%)より高い87%へ、筑波医の全国地域枠が85%までUpしていたこと。地域枠もいとわず早めに合格を掴み取りたい最近の受験生の気質が表れているのではないだろうか。後期入試は今年度から佐賀医が6名の減員となり、最低ラインの山形医、琉球医でも岡山医前期と同じ85%のボーダーが必要だ。前期でA判定近くは出ていないと共テ配点が高い後期での復活チャンスはないと覚悟した方がよいだろう。

狭い得点分布ゾーン内に実力者がひしめくのが国立医学科入試の難しさだ。故に選抜方式によっても異なる(前期は国語重視の島根医は推薦では数理重視配点など)共通テストの傾斜配点に加え、2次試験も実際に解いてみて単科医大の難問低得点型、他学部との共通問題が多い地方国立大医学科の易問高得点型、どのタイプの問題と相性がいいのかなど、多種多様な各医学科の入試傾向に合わせて自分の力を最大限に生かせる出願校選びを行い合格可能性を1%でも高めることが必要だと考える。