共通テスト英語の攻め方とは?
大学入学共通テストで最もセンター試験と出題傾向が変わるといわれる英語、筆記リーディングとリスニングに分けてその対策を模索していきたい。
筆記リーディング:
筆記は読む力の測定に特化した「リーディング」に変わり、センター英語で半分ほど出題されていた発音・アクセント、語句整序問題が廃止された。制限時間は80分で10種類の英文を読み英語での設問に答えるというもの。総語数も1200語以上(=第6問の24点分)増えることから制限時間内に完答するのはセンター英語以上に難しくなるだろう。その上、正解が1つではなく複数の正答を選ぶ満点阻止問題が新設され高得点をとることが困難となっている。
対策としては、返り読みせず英語の語順のまま左から右に内容を把握する「直読直解力」を音読を通じて養成することがまず第一。次に料理レシピや広告問題などでは、スキャニング(情報取り)で全文を読まずに必要な情報のみを抜き取る論理的思考スピードも必要。出題される英文の種類は、伝言メモや告知ポスターのような平易なものから、偉人の伝記や環境問題に関する記事のような高度な内容まで多岐にわたるので、日頃から多種多様な英文を読み聞きしておくことが大切。
リスニング:
配点がセンター試験の50点から100点に倍増したことに伴い、設問数も大幅増。最大の変化は、センター試験では全ての英語音声が2回読みだったのに対し、共通テストでは約2/3が1回読みになったこと。しかも読み上げ時間が長い後半の問題が1回読みとなり最後まで集中力を切らさずに聞き取ることが困難になった。リーディングと同様に複数正解問題が新設され大幅に難化した。
考えられる対策として、読まれる英語を漫然と聞いてから設問に答えるという手順では足らないので、設問を先読みして「必要な情報をそぎ落としながら」聞くというターゲット・リスニングで解く姿勢が大切になるであろう。文科省が実施したプレテストではイラスト問題、料金表の穴埋め、講義を聞いてワークシートの完成、グラフ付き資料など多岐にわたる問題が出題されているので、各問題形式を想定した対策を地道に進めるのが効果的であろう。
また共通テストのような選択式問題では正答を見抜くだけではなく、誤答を切っていく消去法が効果を発揮する。難関大の個別試験も含め、正解選択肢は「本文の表現を使わず、別の表現で言い換えられたもの」であることが多い。明らかな誤答を消去し、キズのない選択肢を吟味できる解答力を習得して9割超の高得点に到達できる。
当塾では世に出たほぼ全ての共通テスト予想問題で200点満点を取った講師が、新傾向問題への攻め方を伝授します。長文速読力、リスニング力を積み上げるのには時間がかかるため、できるだけ早い時期から始めることが大切です。
大手塾さんが合計12時間足らずの冬季講習で共通テスト英語9割突破!とか誇大広告していますが、元特待生の生徒さんが「こんなに苦労しているのにありえん!」と言っていました。共通テスト本番直前の短期間で9割突破することなど、英語圏の帰国子女じゃない限り無理です。センター英語と比べても受験生に求められるレベルが上がり「直前対策だけで間に合った」など、センター世代の先輩達の体験談を鵜呑みにしてると出遅れてしまうのでご注意を…