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共通テスト英語は良問だったのか?

Jan. 27, 2021 英語テスト

第1日程が終わった初めての大学入学共通テストで、英語の出題傾向の変化が話題になっている。英語4技能を測る民間試験の活用が見送られた一方で、実用英語やリスニング重視がより鮮明となった。文法・訳読中心だった日本の英語教育の時代はこれで終わるのだろうか?

「英語は予想以上に大量で全部読み切れなかった」「リスニングが難し過ぎ。最後の4人の会話問題は、誰が話しているのかもわからなかった」と受験生は話す。共通テストの英語は昨年までのセンター試験から大きく様変わりした。

リーディングは発音やアクセントの単独問題は消え、全体で6ページ増えた。SNSやホームページなど現代の多様なデジタル情報から読み取ったり、複数の資料を照らせ合わせたりする実用的な出題が目立ち、従来型の英文の内容をストレートに問う問題は減った。リスニングは、センター英語では音声が全て2回流されたが、今回は6問中4問が1回のみに、米国に加え、英国、日系など発音が異なる国の話者が登場した。

駿台予備校は「読む量も圧倒的に増え、必要な情報を処理する力を問う出題が目立った。実戦練習が不足していた生徒は苦戦したのではないか」一方で「本文や設問は比較的素直なものが多かったので、理解にかかる時間が短縮され平均点は昨年並みに落ち着いた」と分析する。

河合塾講師は「世界で多様な英語が話されていることを意識させる狙いの出題だ。今後の受験生は英BBC、米CNNなど様々なメディアで英語を聴き、いろんな場面で生きる英語を、楽しく学ぶ必要がある」と語る。これってまさに当塾が実践しているやり方ですね。ICT情報機器を利用し、大量の英語情報を生徒さんに浴びてもらっています。BBC放送も衛星放送でサブスクしています。

一方、英語の問題の変容に懸念を示す声もある。武蔵高校の教諭は「筆者の伝えたいメッセージを深く読み解く問題がほとんどなかった。表面的な情報を速く、大量に処理する能力だけでいいのか」と不安がる。著名同時通訳者の鳥飼立教大教授は「思考力を測ろうとするあまり、問題の質が劣化し、情報取得の反射神経を問うような出題になった」と指摘。24年度にメジャーな入試改革があることを踏まえ「じっくり深く読み解くことができる、知的な受験生の力が測れないような問題は変えて欲しい」と求めた。

大学入試センターは「従来の英語の授業はアクセントを問うなど、実際の場面と切り離されていることがあった。今回は日常の場面で英語をどう使うかを意識した」と説明。実用英語が多くアカデミックな長文読解が少ないとの指摘に対しては「50万人近い人が受けるように設計しており限界はどうしても生ずる。各大学の個別試験でカバーできる部分はしてもらいたい」としている。