Super English
大学入学共通テスト対策塾

News & Blog お知らせ・ブログ

22年度共通テスト英語の外部評価はおおむね良好

Jul. 09, 2022 英語テスト

今年1月に実施された2回目の大学入学共通テストの問題について高校と関係団体による外部評価が公表された。前身のセンター試験を通じ平均点が過去最低となった数学IAについては、難易度で2(あまり適切でない)だった。外部評価は「設問は時間に比して多く、計算量の多い設問も散見された」と指摘し、多くの受験生が解答時間に余裕がなくなったと「時間配分の面を十分に考慮されることを要望する」とした。同じく過去最低となった生物は3(ある程度適切である)の評価だったが、リード文や会話文の一部省略などを求めた。

外部評価を受けて、問題を作成した大学教員らで作る入試センターの部会は、数学で「時間配分と問題量の多さで課題が見られた」と認め、問題量の削減などを検討するとしている。入試センター幹部も「重く受け止めたい」と、来年の共通テストを含めて改善する考えを示した。また、末松文科大臣も「更なる良問の作成に努めてほしい」と大学入試センターに注文をつけた。

一方、英語リーディングについては高校の教員からは、グローバル社会で活躍する人材の育成を目指した英語教育改革の方向性を反映しており、外国語の知識を実際のコミュニケーションにおいて活用できるかを評価するテストとして適切であった。学習指導要領で目指す思考力・判断力・表現力等を育成するために、英語を実際に使う場面により近い設定において、発展的に思考して判断する力を問う問題となっている。高校における課題探求型学習が反映されているだけでなく、本テストは高校での学びに配慮し、大学入学者選抜の資料とするために問題作成の工夫が十分になされたものと評価できると好評価だった。

また、約6万人の会員をもつ全国英語教育研究団体連合会は、センター試験で問われていた発音・アクセント問題がなくなったことに関して「センター試験では英語の3つの技能を測ることができていたのに、共通テストでは2つの技能しか計測できなくなった」と不満を表していたが、世界中どこを探しても発音記号を覚える問題でスピーキング力を間接測定できるなんて考えている言語学者はいない。日本の英語教師のガラパゴス度に改めて呆れてしまった。

その上、将来的にはリーディングとライティングを測定する試験と、リスニングとスピーキングを測定する試験に変更してほしいという大胆な提案まで出していた。英検やGTECなどの外部試験の利用は評価対照基準が複雑になり、異なる試験を同一の入学試験に利用することは公平性を担保する上で課題となるが、共通テストの4技能化で評価を一本化すれば全ての問題が解決できるとする。が、センター試験を30年間続けている間も何もできなかった文科省にそんな奇跡を期待できるのか疑問だ。

では来年の共通テストは易しくなるのだろうか?過去の傾向を見ると、前身の共通一次もセンター試験も初年度からの平均点ダウンは3年目まで続き、さらなる波乱も予想される。駿台は「共通テストはまだ2年。今後何が出題されるかは読みにくい。共テ対策の模試をできるだけ体験し、どんな問題が出ても慌てないようにメンタルトレーニングをしておくことも大切だ」とアドバイスする。