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共通テストで高得点するために求められる力とは?

Oct. 05, 2023 英語テスト

コロナ禍の中で2021年に始まった大学入学共通テストが今年で3年目を迎えた。1990年から30年余り続いたセンター試験から大きく変容した出題内容に、多くの受験生が戸惑ったのは記憶に新しいところだ。センター試験で求められたのは、記憶した知識を理解し活用するまでだった。一方、共通テストが受験生に求めるレベルはさらに1段階上の「分析力」に達し、どの教科でも知識を用いて正解に到達する思考が問われる。東進は「多くの情報を読み解き整理する力、及び情報を分類・統合する力が要される出題がなされ、センター試験に比べて確実に難しくなった」と評価。3年間で問題文の長文化や対話文形式の増加が顕著となっている。

2023年の共通テスト英語リーディングは語彙数が約6000語へと更に増加した。対策つぶしなのか?2022年から問題の題材や形式は前年からかなり変更されていた。第4問の情報処理問題で出題されていた計算問題が姿を消し、第5問の年号が辿れた伝記問題はエッセイ文になった。共テ英語特有の事実と意見の問題もその相違を尋ねる問題ではなく正誤問題に変わった。短時間で大量の問題を処理しなければならない共通テストでは、未知の語彙をゆっくり推測している時間はないので反射的に意味がわかる語彙レベルを積み上げることがまず第一条件となる。

高校からは「センター試験時代の対策法が通用しなくなり受験指導が難しくなった」いう声が聞こえてくる。以前は本番直前の1ヶ月間のマラソン演習で終えるのが定石だった。それが共通テストに代わり、とても短期間で対策できるような難易度ではなくなっている。共通テストは現高2生が受験する2025年度から新学習指導要領に対応し、情報Iの追加など大学入試に必要な学習量は格段に増える。「分析力」が問われる傾向は強まることはあっても弱まることはないだろう。

河合塾は「高速の情報処理力が求められる共通テスト用の「体内時計」が生徒に足りていない。全受験科目の演習を自宅でやることは大変だが、せめて大問毎に「これは何分で解く」と言う意識を持つことが重要だ。センターから共通テストに変わって問題のページ数は年々増えている。従って、問題文を速く読みこなせる力を養うための練習は必須だ。見たこともないような問題に対応するには、全国模試で多種多様な問題に当たって、実際の入試本番で戸惑わないための「現場力」を養っておかなければならない」と言う。

駿台は「7月の共通テスト模試の動向から見て、国公立大学の志願者数は今年度の18歳人口の減少に伴って、微減程度になると思われる。理系で特に目立つのは医学部医学科志望者の増加だ」と医学科人気を指摘。また「国が未来人材ビジョンを発表したが、2050年に求められる人材の要素として「問題発見力」「的確な予測・決定力」「革新性」「情報収集力」などが上げられており、従来の教育では太刀打ちできなくなっている。共通テストもそうした人材育成に繋がるような出題を狙ってくるので、頭を切り替えて新しい問題に挑み、それらに対して一から対応する脳のスタミナを自分で作らないと得点できない試験になっている」と語る。

このような入試改革は良い方向だと思う。共通テストの問題は難問ではないがよく練られた思考力問題だからだ。かつて難関私大で流行った重箱の隅をつつくような悪問ではない。反面、教育現場の取り組みがまだ追いついておらず、現在の共通テストが求めている学力がオーバースペックになっていることは残念なことだ。塾生の実戦演習用に良問をゲットするため最後の予想問題である河合・駿台の共テ対策パックを修行僧のように解き、日本最速レビューをアマゾンに投稿した。上智外英の後輩である安河内先生率いる東進は2年に1度しか共テ実戦問題集の改定版を出さないと思うので今週出版のZ会パックで今年度の予想問題との対決が完了する予定だ。