大学が期待する英語4技能とは?
朝日新聞が大学入学共通テストの英語で求められる「読む・書く・聞く・話す」の4技能について、大学側はそれぞれどの程度、入試で測るべきだと考えているのか、各大学の入試担当者に聞いたところ、「読み・書く」に比べ、「聞く・話す」が必要だと答えた割合は低かった。
英語の4技能について、共通テストなどの1次試験で「全学的に測る必要がある」と回答した大学の割合は、「読む」が76%、「書く」が63%、「聞く」も53%で過半数に達したが、「話す」は36%だった。一方、大学が独自に実施する2次試験で、特定の技能を「全学的に測る必要がある」と回答した割合は「読む」が64%、「書く」が54%だったのに対し、「聞く」は17%、「話す」は12%にとどまった。
日本の大学では、資料や論文を「読む」、レポートや論文を「書く」ための英語力がまず求められ、「話す・聞く」力は入学後に身に付けるようにしても間に合うと考える大学が多く、「話す・聞く」技能を試験で測るには、採点などに手間がかかることも影響しているようです。
大学側のコメントには、「学究的に必要とされる英語能力と、一般生活で必要とされる英語能力は異なる」などがあったとのこと。日本の最高学府を引っ張る大学の先生たちが国際学会で発音が悪すぎて何を言っているのかわからない!?プレゼンをしている光景が目に浮かびます。2017年のTOEFLスコアで日本は世界170か国中146位、アジアに限っても29か国中26位という状況です。
先日国連の気候変動サミットで環境破壊に警告を鳴らすスピーチをしたスウェーデンの高校生、グレダ・トゥーンベリさんの素晴らしい英語力には感動しました。日本は中学・高校の英語教師の英語運用力強化も急務ですが、大学の先生方も「論文読めて書けるだけの英語力があれば大丈夫」みたいな思い込みはやめるべきだと思います。あなた方が生きてきた時代とグローバル競争の中で生き残らなければならない今の世代の学生とは生きる環境が異なっているのですから。本当に危機感を覚えてしまいます。