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模試A判定で不合格に!?少子化なのに私大入試が難化している理由

Apr. 21, 2019 その他

「4~5年前だったら合格していた生徒が、2018年入試では不合格になっています(河合塾)」「ここ2、3年の都市部の私立大学合格者の絞り込みがすさまじく、入試の難化が顕著です(ベネッセ)」大手予備校担当者が証言しています。少子化の時代なのに私大入試、特に文系の入試が難化している理由は何か?

①私立大学入学定員管理厳格化
文科省は2016年から入学定員を超過した大学に対する私立大学等経常費補助金の配分基準を厳しくした。入学定員を超過して入学者を受け入れた私大は、それだけ学生から収入を得ており、国から補助金を配る必要はないという論理。加えて2014年度で私立大の入学定員は約45000人も超過しており、その8割が3大都市圏の私立大学に集中していた。片や地方の私立大では定員割れを起こしており、東京一極集中を助長しているとみなされていた。安倍内閣が進める地方創生の観点からも、大都市圏の私立大ばかりに学生が偏るのを防ぐ狙いもあった。例えば、18年の合格者数を16年と比べると早稲田大は約3500人、立命館大は約7000人も減っている。

②文系人気の復活
アベノミクスによる景気回復、大手企業への就職率アップもあり文系人気が復活している。「早稲田、上智、青学、中央などで倍率10倍、20倍以上も!」「国立志向が強い理系学部はあまり変わらないが、私立文系の入試が極端に難化してきた」例えば、進研模試の偏差値60台前半の受験生がMARCHの文系学部を受験した際の合格率で比較すると、3年前は37%だったのが、2018年度入試では19%、つまり、3人に1人は合格できていたところが、5人に1人程度まで下がっている。「想定以上の難化に大学のランクを下げて受けたにも係わらず、すべり止めでも落ちたケースもあると聞いている(ベネッセ)」

「A判定で落ちる」ということは年間300万人以上が受験する河合塾全統模試の基準でいうと「80%の合格可能性で落ちる」ということです。模試の合格可能性は過去の受験者がこの点で合格、この点では不合格という統計的確率なので、いくつかの変数の内どれかに狂いが生じたということになります。私大文系入試においては「定員厳格化による合格者の絞り込み」が変動要素です。

文科省さん、2020年度の大学入試改革のみならず私立大学の入試まで難しくしちゃってます。大学入学共通テスト導入で国立志望の生徒が安全策を取り、今までよりも私立大学を複数受験するようになっており、私立大学への競争激化を助長しているというダブルパンチも見舞うなど、もうやりたい放題です。結果的に振り回されて大変な思いをしているのはこれから日本の将来を担っていく若者だということを忘れないで下さい!