Super English
大学入学共通テスト対策塾

News & Blog お知らせ・ブログ

国公立医学科の共通テスト合格者平均点

May. 26, 2021 大学合格戦略

全国の国公立医学科が今春の合格者データの発表を始めました。共通テストとなってどう変わったのか?分析するとK字型に二極化し、例えると「神戸大レベル以上はセンター時代と殆ど変わらず、それ以下の国立医学科は20~40点下がった」と言えるでしょう。思考力重視の共通テストは「地頭が抜群の最上位層に有利になり、その下の層は努力が必ずしも報われない試験となった」という印象を裏付ける結果となりました。

主な大学の共テ合格者平均点を高い順に紹介すると、
阪大医:89.9%(810点)
神戸医:89.3%(803点)
大市医:88.1%(793点)
北大医:87.7%(789点)
岡山医:87.3%(786点)
広島医:86.9%(782点)A配点
阪大薬:86.1%(775点)
岡山薬:84.9%(764点)
広島医:84.4%(760点)B配点
香川医:84.0%(756点)
長崎医:83.8%(754点)
金沢医:83.1%(748点)
高知医:81.6%(734点)
愛媛医:81.5%(733点)
弘前医:78.1%(703点)

岡山医でも前年のセンター平均から共通テストでは1.5%ダウン、岡大と同じ旧六医大の長崎医は今年から(多浪生を弾くため?)調査書が点数化され現役生の合格が増えたので2.8%低下。旧六の金沢医も英語L&R比率1:1と2次比率を7割まで上げたので2次逆転を狙った共テ失敗組が集中し3.6%低下。弘前医が異常に低いのは合計62名採った青森県地域枠推薦や一般入試の東北・青森県定着枠の合格者の共テ得点が低かったことなど、各医学科固有の理由がありそうです。一方、新型コロナワクチン開発が注目され阪大や岡大の薬学科(6年制)の難易度が四国などの地方国立医学科を超える人気となりました。国公立大で前年比指数110と最も志望者が増えたのも薬学部でした。

岡山の生徒さんは地元岡医を第一志望にする人が多いですが、県内高校からの現役合格者は地域枠を入れても11名、浪人合わせても28名ですのでハイリスクな挑戦となります。〇〇よびさんがアピールする岡山医合格者28名も愛光など他県出身者が多く岡山の高校出身者は10名だけで浪人しても合格確率が増すとは言い切れません。今年の県内高校からの全国の国公立医学科への合格者は90名、その内現役は30名半ばだったと推定されます。センター時代は現浪合計120名近く合格していましたが、今や全国区の難関となった地元の岡山医志望にこだわり過ぎたことも低迷の一因だと思います。

岡山医の怖さは旧帝医レベルを志望していた受験生が安全策を取って落としてくる点です。全学部共通の2次試験が標準問題で癖がないので短期対策し易く、昨年は灘高から3名、今年も高砂白陵が最多の9名、洛南、ラ・サールから2名、東海、甲陽学院、久留米大附設から各1名と全国の私立中高一貫校から攻め込まれています。 伝統校の岡山朝日でも現役合格1名のみとは大ショックです。

塾生には現役合格を再優先した第1号の朝日男子くんのように香川医など四国、山陰の医学科まで出願範囲を広げて確実に現役合格を狙うのか、浪人するリスクも取ってまで岡山医に挑戦するのかを決断してもらうことになりますが、選択肢を広げるためにまずは共通テストで高得点を目指してもらいたいと思います。