岡山大・香川大医学科足切り発動!?
お向かい同士の岡山医・香川医で2段階選抜が発動された。足切り予告4倍に対し5.5倍の志願者を集めた岡山医では10年振りに3.9倍で切られ150人以上、同様に6.6倍だった香川医も4倍で足切りが行われ、こちらは200人以上が門前払いされた。共テ比率が高い国公立医学科の後期募集は2次で失敗した人の救済策でしかなく、足切り=浪人を意味する。なお岡大、香川大が人気になったのにはそれぞれの要因が考えられる。
岡山大医学科5.5倍(足切り4倍)>昨年3.6倍
岡大医学科はここ数年足切りの4倍寸前で安定していたが、今年の共通テスト難化と2次配点アップが要因となったと思われる。昨年までは共テ自己採点の判定で合格可能性が読めたが、今年は2次逆転を目指す全国の受験生から狙われたのだろう。
香川大医学科6.6倍(足切り4倍)>昨年4.8倍
香川大医学科は昨年共テ国語・社会の配点を上げ、2次配点も50%に上げてきた。共テ本試の数学・理科が難化した結果、文系科目で取れた易問高得点型の2次勝負を望む受験生が集まったのだろう。これまで高倍率でも足切りしなかった香川医が岡山医に続いた。塾生第1号君には去年逃げ切ってもらえてよかった!
受験者数が多くなり過ぎると各大学の採点や面接のキャパを超えてしまう。コロナ禍の中、1日で行う面接の三密防止のため2段階選抜を行う理由も理解できる。一方、徳島大医学科(2.7倍)のような共通テストの配点が高い大学は、共テ高得点者しか出せず倍率が低めに留まる傾向がある。
岡大医学科の2次は全学部共通の標準問題で自己採点後でも対策可能なので志望変更し易い。駿台情報では共テが伸びなかった旧帝医学科志望者が100名は落としてくるようなので、英・数・理科合計1100点の分厚い2次配点でミスの許されない壮絶な点の取り合いになるだろう。
岡山医・香川医合わせて360人以上の足切りで潜在顧客が生まれ、高松や岡山の予備校は商機とばかり広告ラッシュをかけてるようだが「現役合格いのち!」の当塾は予備校にとってはライバルとなる。現役合格されると「お客は来ない、自校の浪人生は負ける」ことを意味するからだ。地元の予備校もお向かいの高よびさんも共通テストだけで決まる国立医学科地域枠推薦の合格者を広告塔としてアピール合戦を始めた。河合塾福山校が撤退を決めたので絶好のビジネスチャンスなのだろう。
医専予備校は私立と国公立を混ぜた医学部合格者数を宣伝する「医学部は入り易くなっているのでチャンス!」とアピールするが何百人も補欠合格を出す私立医大の数字がほとんど。私立医大の差別事件発覚以来、理系女子の上位層が勇気を持って医学科を目指すようになり、昨年の医学部医学科の合格率で女子が男子を初めて逆転した。有難いことに新中1生から3年先までのご予約をいただいているが、志高い女子さん達は全員が国公立医学科志望であり、厳しい競争は続くと感じている。