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共通テストへの大学入試センターの考え

Mar. 15, 2020 英語テスト

来年から開始される大学入学共通テスト、テスト開発の実務責任者である大学入試センターの試験統括補佐官が新テストに関する様々な懸念に答えていたインタビューが掲載されていたので紹介します。

Q:数学で太郎さんと花子さんが登場する長い会話形式の設問について、数学的な思考力を測るのに適切なのか?余計な会話部分につまずき、本来持っている数学の力が発揮できない生徒が出ないのか?
A:会話文を出すこと自体が目的だとは全く考えていません。小中学生対象の国際調査を見ても、日本の子ともたちは「算数・数学は日常生活に役立つ」と思う割合が国際平均よりも低い。数学を学ぶ意義がわかってないからです。センター試験型の解答を求める問題に対して、18年度のプレテストでは「高校生が階段の傾斜の緩やかさに気づき、三角比を使って表す」問題を出題しました。数学が実生活とどう関係しているか「学びの意義」を伝えることを共通テストでは重視しています。

Q:国語では記述式問題はなくなりましたが、プレテストでも話題を呼んだ実用的な文章や複数資料の読み合わせなどの問題は変わらず出るのでしょうか?
A:何が出題されるかはお話できませんが、問題作成方針に従って作問していきます。国語に限らず、形式はセンター試験と変わらなくても内容は共通テストに切り替わります。

Q:英語について、リーディングとリスニングの配点が100点:100点と均等になりました。配点比がセンター英語の4倍になった計算ですが、試験時間は変わりません。問題量のバランスが悪くないですか?
A:リスニングは1回読みを入れることで、問題量は増えると思います。プレテストの結果を見ても、多様な学力層の識別はできています。またリスニングとリスニングの配点はセンターとして提示しているだけで、大学の判断で独自の比率を設定する自由度は与えられています。

Q:英語民間試験で4技能を測ることを前提に、共通テストでは、これまでスピーキングとライティングの力を間接的に測っていた発音・アクセント・語句整序問題をなくしました。ところが、民間試験活用が延期された後も「問題作成方針に一切変更ない」となっています
A:入試センターとしては、測定できる技能の範囲が減っているとは考えていません。本来、4技能は切り離されているものではなく、連携して発揮されるものです。ですから2技能に特化というよりは、2技能を中心に英語の力を総合的に測るというのが我々の考えです。廃止された発音・アクセントなどの問題はコミュニケーションの場面と切り離され単独で出題されてきており、その効果に批判の声がずっとありました。試験改善の観点からなくしました。

Q:経験者ゼロ、過去問のない共通テストに向け受験生は何を手がかりに勉強すればいいのでしょうか?
A:共通テストの問題作成方針については昨年6月に発表しています。過去2回試行されたプレテスト、またセンター試験も参考になると思います。

Q:共通テストとセンター試験は内容は大きく変わるというお話でしたが?
A:センター試験も共通テストも実は問うていることは変わりません。違いは問い方のアプローチです。共通テストでは、例えば歴史で教科書にない初見の資料を出します。片っ端から暗記するような従来の勉強方法では対応できないと思いますが、学んだ知識を関連づけ、資料をどう読み解くかが身に付いていれば解けます。重視しているのは、知識の再生ではなく知識の「活用」なのです。

スーパーイングリッシュでは月1回リスニングも含む110分の模擬テストで実際に「新しい出題傾向」を体験してもらいます。生徒さんは思考力問題を解く訓練を繰り返し、共通テスト英語を知り尽くた講師の弱点解説で穴を埋めていきます。共通テストの予想問題に数多く取組み、過去問がなくても自信を持って本番に臨んでもらいます!