国公立医学科への合格力(中四国・岡山編)
国公立医学科現役合格率ランキングでTop20入りした中四国の高校は全国4位の愛光が15%(東大20名<国医63名)、7位の広島学院が14%(東大9名<国医40名)、17位の徳島文理が10%(東大3名<国医18名)と3校のみで全て東大より医学部志向の強い私立中高一貫校でした。
ここ数年国医現役合格率全国1位は灘でしたが、今年は久留米大附設が22%で全国トップ!?共学化後中学から入学した女子生徒が昨年初めて卒業して今年は2期目、女子の理系上位は医学科志望者が多く現役志向が強いので現役合格率が上がったと思われます。洛南、愛光など私立トップ共学校の女子は医学科合格パワーとなっています。そういえば灘高卒のお兄ちゃん3人に続いて東大理3に現役合格した佐藤ママの末っ子さんも洛南女子でした。
一方、最後のセンター試験の問題傾向がやや思考力重視に変わり、地方の公立高校を中心に苦戦の跡がみられました。地元岡大医学科では県内生の合格者数がついに1/4を割り込みました。岡山医は国際バカロレア枠を増やす代わりに地域枠をわずか4名まで減らしています。過疎が進む県北の地域医療は本当に大丈夫なのでしょうか?旧7帝大医学科にいたっては岡山県内生の現役合格者は何とゼロでした!?
高校別にみると、東大合格者21名で愛光から中四国No.1を奪還した岡山朝日も国医合格者は20名(内現役8名)と前年比5名減、岡山白陵も浪人が理三1名、京医2名と健闘したものの合格者総数は24名(内現役11名)と7名減、操山も9名と4名減、大安寺中教も東大は伸ばしたものの7名と3名減でした。今春は岡山県で国医合格者を増やせた高校はなかったのではないでしょうか。
当塾にも朝日、岡白の生徒さんが通ってくれてますが、授業も実力テストも2次記述対策一辺倒のようです。中四国の国立医学科の殆どがセンター重視の中、高校があまり1次マーク試験対策をしてくれずセンター試験で思うように得点できなかったのも国医合格者が減った原因の一つでは?卒業生約120名と小規模ながら国医現役合格率全国上位をキープする徳島文理は高1から全校生徒にマーク模試を受験させ「1次試験いのち!」の方針を貫いています。
当塾はセンター英語より差がつくことが予想される共通テスト英語で高得点を確保し、さらに2次英語でも差を広げようとする1次先行型の戦略なので2次対策重視の伝統校や私立トップ高のカリキュラムとはシナジー効果があります。幸いにも共通テストでは長文読解のみの筆記試験となり、重点的に鍛えている速読力が2次英語の長文読解にもそのまま活かせ、とても効率的になりました♪
新型コロナウイルスによる影響で学力格差がますます広がるのを懸念します。多くの高校ではいきなり新学期から学習への動機づけもないまま休校になってしまいました。授業をいつ再開できるかで地域間の学力差がかなりつくでしょう。しかし、6年のスパンでカリキュラムを組むため学習進度が速い中高一貫校は影響が少なく、公立校の遅れの方が大きくなるのではないかと心配します。
当塾の生徒さんには「自学自習」の重要性を説いています。正しい方向性で攻め方を伝授し、モチベーションを高めるコーチングをする。1週間に2時間の授業で塾ができることは限られています。共通テスト英語を先取り学習するために参加してくれた生徒さんには「現役で志望校に受かるぞ!」という執念があるはずです。その本気が実を結ぶように全力でお手伝いしたいと思います!