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奉還町のファーストペンギン

May. 01, 2019 その他

皆さん、ファーストペンギンってご存知でしょうか。ペンギンは通常集団で行動します。その群れの中から天敵がいるかもしれない海の中へ魚を求めて最初に飛び込む1羽のペンギン、その「勇敢なペンギン」のようにリスクを恐れず初めてのことに果敢に挑戦するベンチャー精神の持ち主を、米国では敬意を込めてファーストペンギンと呼びます。

新しい価値を創り上げるプロセスにはクリエイティブであることが求められます。講師が挑戦している「経験者ゼロ」の大学入試改革。過去問も先人の残した参考書もない世界。暗中模索の中、紀伊国屋や丸善をさまよい歩き授業に役立ちそうなテスト問題を探す日々です。日夜どう伝えれば新テスト攻略のこつが生徒さんの頭に刺さるのか考えています。

帰国中の不慮の交通事故での長期間に及ぶリハビリ生活の中、研修させていただいた理数専門塾で出会ったのは四国の過疎地域から難関の東大、国立医学科を目指し人生をかけた競争に挑戦する生徒さん達でした。不運にも身体に障害が残り絶望の日々を送る私は彼らから生きる希望を分けてもらったのです。これまで20年以上、日本・アメリカ間を地球数十周分旅する中で毎年感じることは「ジャパン・パッシング」、アメリカの国際ビジネスマンは成田空港で降りなくなり、中国・シンガポールなどの東南アジアに向かっていました。バブル崩壊後失われた20年を経て成長力の無くなった日本にはもはや用はないといった感じで”Japan as No.1″の時代に青春を過ごした者には寂しい思いでした。

経済的事情のため上智英語学科を卒業後、高給を得られる国際金融の世界に進みました。高校留学、文部省によるNZ大学留学、米国トップ経営大学院留学は奨学金の援助なしでは実現しえませんでしたので心のどこかに「いつか地方の英語教育に貢献することで恩返ししたい」という気持ちはありました。そこに来て、2020年度の大学入試改革、特に英語は「暗号解読」のように教えられてきた受験英語では対応できなくなる大変革が起こりました。大学入試センターが試行したプレテストでリスニングが重視され、筆記の受験英語部分が廃止になったのを知ったとき20年以上生活したアメリカから帰り岡山で新テスト対策の新型英語4技能塾を始める覚悟ができたのです。ちなみに岡山県知事は世界トップのスタンフォード大MBA、新たに就任された中銀頭取はシカゴ大MBAですから岡山政財界トップはレベル高し!

ウェブサイト、料理レシピ、映画レビューなど多様な題材が出題され、配点が倍増するリスニングの半分が「1回読み」になる共通テスト英語は従来の受験対策が通用しない「英語の地力が試される試験(by駿台竹岡講師)」に進化します。客観的に考えても私のような受験英語+実用英語を両方経験したハイブリッドな講師が求められます。また都会と地方の英語教育力格差が更に拡がることが予想されます。岡山の志高い生徒さんに「都会のライバルに引けをとらない英語力をつけてもらいたい!」そんな想いで始めました。今日も寂れたアーケード街で楽しそうに♪入試英語を解いている講師、わたくし奉還町のファーストペンギンです!