国公立大学の2次試験は実施できるのか?
初めての実施まで残り1ヶ月を切った大学入学共通テストについて、萩生田文部科学大臣は「新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上で、予定通り実施する」と改めて決意を示した。共通テストの試験会場はセンター試験と同様に都道府県ごとに設けられる。このため受験生の移動距離は短く、感染リスクは比較的低いとされる。
問題は、その後に予定されている大学別の個別試験だ。全国の受験生が志望する大学のキャンパスに向けて、飛行機や鉄道を使って移動し、ホテルなどに前泊する場合も多い。このまま感染拡大が続けば個別試験を中止する大学が出る可能性もある。実際今年3月、全国に先駆けて感染が広がった北海道では北大や旭川医大が後期試験を急遽取りやめ、センター試験の成績のみで合否を判断した前例がある。
7月に個別試験の中止を決めた横浜国立大学は原則共通テストの成績だけで合否を決める。横国大は例年地元神奈川県以外からの受験生が約5000人に上り全体の2/3を占めている。東海や関西など遠方からの志願者も多く「移動中の感染リスクは大学がコントロールできない。受験生に安全な場を確保するのは困難と判断した」と苦渋の決断に理解を求めた。
今のところ、横国大に追随する動きは広がっていないが、内部では様々な検討が進んでいるようだ。関東のある国立大は個別試験ができなくなる可能性を見据え、共通テストだけで合否判定するシミュレーションを始めた。センター試験の成績は振るわなかったが個別試験で高得点を取り、逆転合格したケースもあるので、 過去の合格者のセンター試験、個別試験それぞれの点数を再確認する。 そして個別試験がなくなった場合、何割ぐらいの受験生の合否に影響が出るのか見極める。大学幹部は「個別試験はやる前提ではいるが、あくまで年明けの感染状況次第」と不安げに話す。
当塾の生徒さんの多くが志望する中四国の国立医学科は共テ比率が高い(徳島医は国医最高の69%)ので、共通テストのスコアのみで合否が決まってもある程度納得感はあるでしょうが、感染拡大が急速に進む関西の京大などは東大と同じく1:4配点です。もし1次マークだけで決まると2次記述重視で対策してきたが、共通テストで点が取れなかった受験生が合格できない事態が予想されます。
小学生の頃から塾通いでやりたいことも我慢して頑張ってきた受験生の気持ちを考えると正常な1次・2次試験が実施できることを祈りますが、まずは共通テストで高得点を確保することが合格への確実なパスになることは間違いありません。当塾でも第1期生の全員合格を目指して正月返上で追い込む決意です!