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英語民間試験、記述式の共通テスト導入断念へ

Jun. 26, 2021 英語テスト

大学入試改革を議論する文部科学省の有識者会議は、2025年以降の大学入学共通テストにおける英語民間試験と記述式問題の導入について「実現は困難」とする提言案をまとめた。文科省は提言を踏まえ今夏に入試改革の目玉の導入断念を正式決定する。

英検、GTECなど民間試験の活用は共通テストで現在測定できていない「話す・書く」の2技能を測る有効な手段として議論されてきた「離島や山間部など居住地域や家庭の経済状況によって受験できる回数などに格差が生じる」「試験によって会場数、受験料などが大きく異なり、公平性の担保が困難」などの課題を短期間で克服することは困難なことから「民間試験の利用は各大学の判断とすべきだ」といった否定的な意見が多かった。

文科省が20年に国公私立大719大学を対象に調査した際、共通テストでの民間試験の活用に肯定的な回答は約3割にとどまった「個別入試で民間試験を活用すべきだ」といった回答の方が多く、大学側には一律よりも各大学での対応を望む声は強い「話す・聞く」能力は入試ではなく大学で身につけるべきだとする考えも根強かった。

広島大学、鹿児島大学など、英検準1級合格などで「共通テスト英語満点扱い」制度を導入した大学で英検持ちで合格した学生と取得せず共通テストで合格した学生との入学後の英語力の差異などを検証してから、再度民間試験の導入を検討してもいいのかもしれない。

国語・数学での記述式問題が議論になった会議では「採点の正確性に課題が残り現実的ではない」といった意見が大半で、共通テストでの出題は見送り、各大学が個別入試で記述式を実施するよう促す方針でほぼ一致した。国立大学の99%が個別試験で記述式の出題があるのに対し、私立大の54%しか出題できていないことの方が問題だ。作問能力もない私立大は、少子化が進み「大学全入時代」が到来した我が国で存在意義がなくなっていっても仕方がない。入学定員も満たせないFラン大学の淘汰が始まるであろう。