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共通テスト記述問題に関する懸念

May. 09, 2019 英語テスト

大学入試センターは昨年11月に試行した第2回(最終)プレテストの記述式問題の結果などを公表した。制限時間を延長して各3問ずつ追加された国語、数学IAの記述式の正答率は国語が15%~76%、数学IAが3%~11%だった。無回答率も17%~62%に上った。「国語の記述式には戸惑った」プレテストを受けた高3の女子生徒が振り返る。「採点者によって点数が変わりそう。共通テストを受ける高2の子がかわいそう」

採点業務はベネッセなど民間業者が請け負い、1答案につき2人で採点し、採点結果が合わない場合は上位判定者と協議して決定される。採点結果を補正した割合は約0.3%だった。プレテストの参加者は約7万人だったが、共通テストの受験者は50万人規模。採点者は1万人ほど確保するが、「専門性や的確さを持つ採点者をそろえるのは無理。記述式問題は採点のぶれが起こりうる」と東北大学は指摘する。記述式問題の扱いは、各大学に委ねられるが、国立大学協会は全体の2割とする配点案を示した。国語の5段階の評価が1つ異なると10点の差がつく可能性もある。

また受験者の自己採点と実際の採点結果との不一致は約3割にも上った。そのずれは、自己採点方式を揺るがすほど。現在、「受験生は自己採点を基に志望校を選んでおり影響は大きい(東大)」ある進学校は「どれだけ点が取れたか分からない記述式問題は「捨て問」化され、解かずに済ませてしまう受験生も多くなるのでは」と懸念する。また、採点時間が増えるため、大学に成績を提供するまでの期間も従来のマーク式のみより1週間長くなる。試行調査では予定通り進んだが50万人規模が受験する本番でトラブルなく進むか危ぶむ声もある。

英語講師の立場から言わせてもらえば、「暗号解読」のように教えられてきた「受験英語」を変えるために、大学入試から4技能化し小中高の授業現場から変えていかなければ「使える英語」はいつまでたっても身に付かないという英語改革については大賛成です。しかしながら、1次はマーク式でスピードテスト+2次は記述式で思考力テストと既にバランスの良い2段階選抜になっているにも係わらず、1次マークに記述式を追加する意義がわかりません。文科省さん、説明をお願いします。

スーパーイングリッシュは「過去問なし、経験者ゼロ」の大学入学共通テスト対策塾としてスタートしました。しかし大学入学センターが作問する1次マークテストは4年間の限定メニューなのです。今の中1生が受験する2024年度入試で英語は民間試験に完全移行されます。うちの看板も「英検・TOEIC・GTEC対策塾」に取り替えなければなりません。かなりの出費になります(泣)。文科省さん、あまりころころ変えないで下さいね!