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大学入試を大きく変えた共通テスト!?

Apr. 01, 2022 英語テスト

第2回共通テスト「入試改革2年目は難化」のジンクスは引き継がれ、昨年は誘導が親切だった数学、得点調整にもなった生物・化学などが難化した。大きく変化した英語は昨年並みで平穏だったが、特に数学IA、生物、化学はセンター試験以降の最低平均点を更新し受難の年となった。東北大の教授は「苦戦したのは自分だけでないと分かっていても、ショックから出願校を落とした受験生が相当いたのではないか」と評する。

3年前「大学入試改革」に照準を定め受験専門英語塾をスタートしたが、約30年続いたセンター試験に慣れ親しんだ予備校講師達が「共通テスト反対!」と文科省の前でデモを行い、岡山の大手塾も「センター試験と変わらんが」とノーマークだった。超難化した第2回共通テストの自己採点で9割超えたのは灘高でも約10名、平均点は約82%だった模様。例年なら9割取れていた層が8割5分に、8割後半の層は8割、8割前半の層は7割5分辺りへと関西の有名私立校でも全体的に下げたようだ。

共通テストはゲームチェンジャーだ。同じマーク式の選択問題だが、センター試験とは作問コンセプトが異なる。2回目で本領発揮した形だが、問題の条件から正解までのプロセスを見透せる力、処理スピードがないと時間が削り取られる。初見問題が出されても限られた時間内で対応できる「理解の質」が問われる。知識・パターン再生型学習が封殺され、センター満点取れていた「できる」生徒から「凄くできる」生徒を選別して得点格差が拡がっている。

共通テスト2年目で、英語の配点変更と共に警戒したのは国語だった。高配点の問題があるリスクの高い科目で初日の英語の直前にある。満遍なく得点することが要される国公立医学科志望者の中には、国語でやらかすとメンタルが崩れ最後の英語も道連れにされることも多い。英語の平均点は今年6割を超えたが、次年度を占う共テの追試験を解いてみると来年度は難化の兆候が見られる。

共通テストは平均点では全貌が見えにくい。得点分布を見ると最上位層は偏差値を荒稼ぎ、中下位層は難問を捨てて易問を抑えれば平均点は取れるが、地方国公立医学科の志望者が密集する中上位層は伸び悩み不利になった。対策できたセンター試験と比べ努力が報われにくい試験に変貌し中間上位層が空洞化している。

河合塾は「複数素材を含む複雑な設定の長い問題文を読解して、総合的に考える力を問う意図が明確になってきた。暗記に頼らず思考力を高めるよう促すためだ」と分析する。情報処理力が重視されることに苦言を呈す人もいるが、センター時代を今も引きずる教師がまだ大勢いるのだろう「変われない世代」がついていけなくとも次世代を担うデジタルネイティブのZ世代の受験生には変化に対応してもらわねばならない。

駿台教育研究所は「今年の反動で来年は易化するのではないかと期待しない方がいい。試行調査で話題になった国語の実用文は今年も出なかった。出題者はより思考力を試す問題を練ってくるでしょう。センター試験はもう忘れましょう!ということだ」「今後の共通テストでも無から有を生み出すような創造性を引き出すような問題が出題されるだろう。それは文科省だけでなく社会の要請だからだ」と話す。