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大学入試センターは丁寧な情報提供を!

Jul. 26, 2020 英語テスト

新型コロナウイルスの感染拡大による休校長期化を踏まえ、変更される大学入試の日程などがようやく見えてきた。文部科学省は各大学に個別試験の実施要項を7月末までに発表するよう求めている。

大学入学共通テストの試験日は予定通り1月16日、17日に行う「第1日程」に加え、2週間後の同30、31日に「第2日程」を設けた。今年9月1日に始まる予定だった総合型(旧AO入試)の出願も2週間延期された。

大学入試センターも6月末、共通テストの実施要項を公表し、第2日程については現役生のみが対象で、受験生が希望し、休校に伴う学習遅れがあると校長に認められれば受験できるとの方針を示した。病気などで受けられなかった受験生のため、2月13、14日に「特例追試験」も行う。

だが、2週間の延期にどれだけ救済の効果があるのか疑問は拭えない。第2日程を選ぶと、その後に控える個別試験への準備時間の減少につながることも見込まれ「実際に後の日程を選ぶ受験生は少ないのでは」との見方もある。学習の遅れに配慮が必要で、大幅な入試の延期が難しいのであれば、本来ならば出題内容で行うべきだろう。実際、文科省は出題範囲の縮小や選択問題の採用などを各大学に求めている。

そうした中でも公平性を最大限担保しなければならないことは言うまでもない。大学入試センターは第1日程と第2日程の間の得点調整はしないとしているが、例えば出題傾向を把握する目的で第1日程を避け、第2日程を選ぶ可能性も否めない。どちらを選んでも大きな差が生じないよう慎重な出題が求められる。

当初予定されていた国語と数学での記述問題や英語の民間試験活用が採点ミスのリスクや公平性確保の課題などを指摘され、相次いで撤回された混乱の経緯がある。共通テスト第1期生となる今の高3生は度重なる混乱の中翻弄されて、本当にかわいそうだが、人生は思い通りにいかないことばかりである。置かれた状況で自分にベターな選択をしていく経験は、必ずや将来に生きるだろう。

ただでさえ入試制度の変わり目で、受験生には戸惑いがあろう。文科省と大学入試センターは生徒の側に立って迅速で丁寧な情報提供に努めることが大切だ。